わかりやすい尊敬語の作り方
皆さんは文章を正しくためのルールを知っていますか?
その中の敬語は正しく使えていますか?
今回は読者の皆さんが敬語の使い方をマスターできるように、まずは尊敬語の使い方を
4つのポイントに分けて以下にまとめてみました。
尊敬語のルール
1.名前には「様」をつける
2.名詞には「お」「ご」をつける
3.形容詞、形容動詞には「お」「ご」をつける
4.動詞は3つのタイプがある
- 助動詞「れる・られる」をつけるタイプ
- 尊敬動詞をつかうタイプ
- 「ご・お〜なさる・される」と「ご・お〜になる」を用いるタイプ
これらのルールについて詳しく説明します。
1...人や会社の名前の後ろに「様」をつけます。
このとき、「先生」や「社長」「部長」「課 長」といった、職名、職業名には「様」をつけません。
敬語には二重敬語禁止のルールがあります。
職名、職業名は敬称扱いになるので、敬語が重なることのないように「様」をつけずにそのまま表記します。
2...名詞の作り方について説明します。
これは簡単で、先頭に「お」または「ご」をつけます。
具体的に使ってみると、「お水」「お茶碗」「お口」「ご署名」「ご紹介」「ご衣装」と表すことができます。
3...形容詞、形容動詞の作り方について説明します。
これも簡単で、これらの先頭に「お」「ご」(御)をつけます。
「おきれい」「お美しい」「お元気」「ご立派」「御壮健」と表すことができます。
4...動詞の作り方について説明します。
最初に助動詞である、「れる・られる」をつけるタイプから説明します。
「立つ」→「立たれる」、「来る」→「来られる」、「座る」→「座られる」
このように、語尾のウ段をア段に変えて、「れる、られる」をつけます。
「立つ」の語尾は「つ」で、のばすとウ段になります。
これをア段にかえて「れる、られる」をつけてください。
「立たれる」、このようになります。
次に動詞自体の形が変わった、尊敬動詞をつかうタイプを紹介します。
「言う」→「おっしゃる」「行く・来る」→「いらっしゃる」
「食べる・飲む」→「召し上がる」「する」→「なさる・される」
まるっきり形が違いますね。このタイプは形を覚えるしかないので暗記しましょう。
最後に「ご・お〜なさる・される」と「ご・お〜になる」を用いる動詞のタイプを説明します。
「ご・お〜なさる・される」は次のように変化します。
- 「ご・お〜なさる・される」...「書く」→「お書きなさる・お書きされる」
「心配する」→「ご心配なさる・ご心配される」
まず動詞の原形の語尾を、ウ段からイ段に変化させてください。「書く」の語尾をイ段にかえると「書き」になりますね。
先頭に「ご」または「お」を」つけ、語尾に「なさる」もしくは「される」をくっつけてださい。
「書く」の場合は「お」をつけるのが適当なので、「お書きなさる」になります。
「お」か「ご」をつける組み合わせは、決まっているので覚えてください。
「ご・お〜になる」は次のように変化します。
- 「ご・お〜になる」...「出発する」→「ご出発になる」
「出かける」→「お出かけになる」
このパターンは先頭に「ご」または「お」をつけ、動詞を名詞の形で止め、「になる」をくっつけます。
「出発する」は「出発」で止め、先頭に「ご」をつけ語尾に「になる」をくっつけます。「ご出発になる」、このようになります。
なお1つの動詞で、例にあげた3つの変化をするタイプもあります。
「食べる」→「食べられる」(助動詞をつけるタイプ)
→「召し上がる」(尊敬同士タイプ)
→「お食べになる」(「お〜になる」タイプ)
いかがでしたか?ご理解いただけたでしょうか。
尊敬語は相手に敬意をあらわしたいときに使うので、くれぐれも自分を尊敬語であらわすことのないようにしましょう。
次回は謙譲語についてわかりやすく説明するので、ぜひ次の回もご覧になってください。